ビタミンCは新型コロナウイルスの予防に役立つ?それとも役立たない?

こんにちはヤスオです。

今日は普段、私たちの生活に欠かせないビタミンCが、現在猛威を奮っているコロナウイルスに効果を発揮するのか見ていきたいと思います。

ビタミンCの効果

ビタミンCの効果はいくつかありますが、特に重要なものは以下の2点です。

  1. 傷の治癒を促す
  2. 免疫機能を高める

① 傷の治癒を促す

細胞は主にタンパク質からできていますが、その一種にコラーゲンがあります。
このコラーゲンを作る時にビタミンCが欠かせないのです。

“傷を治す”ということは、ダメージを負った場所に新しい細胞を作るということです。
そうなると当然、コラーゲンやビタミンCが必要となりますね?したがって傷の治癒を促すのです。

ちなみに、ビタミンCが不足して起こる病気が壊血病になります。
体の至るところで出血しやすくなる病気ですね。
中学校や高校の家庭科でやったので、記憶に残っているかもしれません。

② 免疫機能を高める

細菌やウイルスと戦う細胞は白血球です。
実はこの白血球にビタミンCがかなり含まれているのです。

したがって、ビタミンCが不足すれば免疫も下がり、風邪などをひきやすくなります。
逆に十分足りていれば免疫は上がり、風邪を引きにくくなるというわけです。

“免疫機能を高める”となると今日のテーマでもある「新型コロナウイルスの予防に役立つ」のでは?と思うかもしれません。

実際のところどうなのか見ていきましょう。

特定の人なら新型コロナウイルスの予防になる?

ビタミンCの研究はかなりの歴史があり、過去2回もノーベル賞を受賞(化学賞と平和賞)したライナス・ポーリング博士はこの分野でも有名です。

それはある時『ビタミンCは風邪を予防する』という提言を行ったからです。

当時、既に権威がある人でしたから、この話はあっという間に広まっていきました。

もしこの提言が正しければ、新型コロナも感染症の1つですから予防に繋がるはずです。

しかし残念ながらこれは、後々否定されることになるのです。

↓近年の研究でも明らかになっています。

ビタミンCの予防的使用によって、一般集団における風邪の発症リスクの有意な減少はみとめられなかった。しかし、マラソンランナー、スキーヤーおよび兵士を極度の運動および寒冷環境、またはそのいずれかに曝露した試験では、用量250 mg/日~1 g/日のビタミンCの予防的使用によって、風邪の発症率が50%低下した。

出典:厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』

ただ、文章からもわかる通り、全ての人に効果が無いとは言っていないんです。

ポイントは2つです。

  • 一般の人はビタミンCで風邪を予防できない
  • アスリートなどが強いストレス下にある場合、ビタミンC摂取で風邪を予防できる

なぜ、一般の人とアスリートの間で差があるのでしょうか?

その理由は免疫とストレスの関係にあります。

「ビタミンCの効果」のところでもお話したように、ビタミンCは免疫機能を高めます。
しかしこの機能を下げてしまうのがストレスなんです。

一般の人でも日常生活や仕事でストレスを感じます。
しかし、過度でなければ体へのダメージは少なく、免疫もそこまで下がらないのです。

その中で、ビタミンCを摂取してもそこまで免疫機能は高まらないということですね。

一方、アスリートなどが強いストレスを感じると、身体中でダメージが起こります。
そしてその修復でビタミンCが大量に使われ、免疫(白血球)で使われるはずだったビタミンCが少なくなってしまうのです。その結果、風邪をひきやすくなるわけです。

つまり、このタイミングでビタミンCを補給してあげれば、免疫機能も高まり、風邪の予防に繋がるんですね。

これが一般の人とアスリートに違いをもたらしている理由なんです💡

まとめ

一般の人の場合、ビタミンCを摂取しても風邪や新型コロナなどの感染症予防にはなりません。

しかし、アスリートなど普段から強いストレス下にある場合、ビタミンCの摂取が予防に繋がります。

もちろんこれ以外でも、手洗い・うがい、十分な休息、栄養のある食事、人混みを避けるといったことが感染の予防になります。

1つでも多くの対策を取ることが大事と言えるでしょう😌

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